診療科のご案内

免疫・アレルギーセンター アレルギー科

外来担当医表

診療内容

アレルギー科診療風景

小児の食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、気管支喘息などをはじめとした、様々な小児アレルギー疾患の診断治療を行っています。

診療理念

アレルギーの最新知見を取り入れて、エビデンスのある診療を心がけます。
お子様には無駄な生活制限をせず、具体的で実行可能な生活指導を行います。
患者様自身がアレルギーに立ち向かえるように、判断力を高めていただける情報提供を行います。
豊富な診療実績から、新たなエビデンスを創造する臨床研究を邁進します。
地域社会のアレルギー対応力を強化するための情報発信を行います。

当科の特徴

当センターは、愛知県のアレルギー疾患医療拠点病院です。
また、アレルギー専門研修基幹施設に認定され、専門医を志す医師が全国から集まって、切磋琢磨しています。
年間1000件超の食物経口負荷試験を行い、食物アレルギーに対する経口免疫療法に注力しています。
最新の治療を行うための臨床研究も積極的に行い、毎年十以上の論文を発表し、多数の学会発表、講演を行っています。
認定NPO法人アレルギー支援ネットワークとも共同して、患者さんや家族、地域住民への情報提供も行っています。
名古屋学芸大学、藤田医科大学、ホーユー総合研究所と基礎的な内容も含めて共同研究を継続して行っています。

食物アレルギーにならないためには?

実は、赤ちゃんの皮膚に湿疹(しっしん)があると、食べ物の成分がそこから体の中に入ってきます。動物にとって、皮膚から入ってくるものはすべて悪者です。そこで、体を守るしくみ(免疫といいます)は、皮膚から入ってきた食べ物を排除しようとします。これが、アレルギーの始まりです。一方、口から食べた食べ物は体に必要な栄養になるので、免疫力が働くことなく、体に吸収されます。
そこで最近では、湿疹をきれいに治したうえで口から食べさせることで、食物アレルギーの予防をめざしています。

食物アレルギーは治せますか?

食物アレルギーの治療の原則は、症状が出ない量を見極めた上で、「食べられる範囲を食べる」ことです。
アレルギー科では、実際に原因食物を食べて症状を確認する「食物経口負荷試験」でアレルギーの重症度を正確に診断した上で、「食事指導」と「経口免疫療法」を組み合わせた治療を行っています。食事指導では専属の栄養士から具体的なアドバイスを行います。

ナッツ類・ピーナッツアレルギーの治療法は?

クルミ、カシューナッツ、ピーナッツアレルギーの患者さんを対象に、微量摂取治療を行っています。治療には、パクパというフリーズドライ食品を使用します。経口負荷試験の後、1週間の入院でパクパ1個(0.2g相当)を安全に摂取できるよう導入します。退院後は毎日パクパ1個を摂取していただきます。対象は体重15kg以上でエピペンを持てるお子さんです。負荷試験で0.1g以上の摂取が可能と判定された場合は、入院を必要としない治療を選ぶこともできます。

気管支喘息の治療法は?

気管支喘息の治療には正確な診断と適切な治療が重要です。当科では肺機能検査を含めた精密な検査と薬剤師との連携による吸入指導、重症な患者さんを対象に注射による治療法を数多く行っています。

アトピー性皮膚炎の治療法は?

アトピー性皮膚炎の治療原則はスキンケアと適切な軟膏塗布です。当院では専門の看護師さんが主体となって実践的なスキンケア、軟膏塗布指導を行っています。また重症な患者さんに内服薬や注射薬による治療を数多く行っています。

イネ科花粉の皮下免疫療法について

イネ科花粉症は5月~10月と比較的長い期間にわたり見られる疾患です。スギのように保険適応の免疫療法がありませんが、当科では海外からイネ花粉の治療液を輸入して、注射法で治療を行っています。

スギ、ダニの免疫療法について

舌下免疫療法の導入を積極的に行っています。希望者には皮下注射による免疫療法を行うことも可能です。