実績内容
対象期間:平成30年4月~平成31年3月
術式 | 件数 | |
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入院手術 | 咽頭手術(扁桃腺摘出・アデノイド切除) | 25件 |
鼓膜換気チューブ留置術 | 85件 | |
鼓室形成術(慢性、真珠腫性中耳炎) | 13件 | |
鼓膜形成術 | 4件 | |
人工内耳術 | 10件 | |
先天性耳瘻管摘出術 | 5件 | |
外耳道異物摘出術 | 11件 | |
その他 | 5件 | |
術式 | 件数 | |
外来手術 | 鼓膜換気チューブ留置術 | 48件 |
実績概要
鼓膜換気チューブ留置は入院・外来で多数行われ、伝音難聴を改善します。扁桃腺・アデノイドも睡眠時無呼吸や滲出性中耳炎の悪化因子になり、頻度の高い手術です。聴力改善目的の耳科手術も増えています。
主な強調点
高度難聴に対する人工内耳治療は平成15年8月よりセンター内での手術が可能となりました。
難聴の確定診断・補聴介入の時期は低月齢化しており、それに伴って人工内耳手術を行う年齢も早くなっています。
基礎疾患を持つ方の手術は麻酔科、PICUと連携して行っています。
クリニカルインディケーター(臨床の医療指標)
「難聴の早期発見と補聴」
小児センターの耳鼻いんこう科は現在、愛知県における新生児聴覚スクリーニングの三次(最終)精査を受け持っている。
平成19年に産科医会からの要望で小児科・耳鼻咽喉科医会が集まり、問題点についての話し合いが行われた。この結果、小児センターが中心となって作成した「愛知県における新生児聴覚スクリーニングの手引き」が各医会へ配布され、スクリーニング後のシステム整備が整えられた。平成30年度には保健センターへ向けて手引きの見直しがなされた。
手引き配布前の平成17年度に三次精査目的で受診した0歳児は年間50例であったが、配布後平成20年度には85例、27年度以降100例以上となっている。
新生児聴覚スクリーニングによって補聴を要する両側中等度以上の難聴を早期に診断し、介入ができるようになっている。また補聴器の効果が不十分な重度難聴も早く診断がつき、人工内耳の相談ができるようになった。
難聴精査目的で当院を受診した0歳児数
17年度 | 18年度 | 19年度 | 20年度 | 21年度 | 22年度 | 23年度 |
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50 | 78 | 83 | 85 | 112 | 72 | 88 |
24年度 | 25年度 | 26年度 | 27年度 | 28年度 | 29年度 | 30年度 |
82 | 91 | 89 | 100 | 107 | 153 | 142 |
社会への貢献
愛知県内で発生する難聴児、特に高度難聴児の殆どは当センターへ紹介されており、センター内で一貫した検査・診断・治療また手術、さらに教育機関と連携した訓練が行われ、難聴児のQOL向上に貢献しています。
業務状況
耳鼻いんこう科・言語聴覚科の状況
コミュニケーション障害と一般耳鼻いんこう科疾患の両者の診療を行なっている。特に聴覚障害乳幼児に対しては、検査、診断、治療、補聴器装用、ハビリテーション、そして教育機関との連携など、一貫した対応を行っている。さらに、最新の補聴の機器である人工内耳の調整やハビリテーションも行っている。なおせる難聴については、一貫して積極的な治療、手術を行うことができる体勢が整っている。一般小児耳鼻いんこう科外来では、この領域全般の手術をはじめ、治療抵抗児・発達障害児の一般耳鼻科診療を行っている。
誌上発表
- 学童期における軟骨伝導補聴器
江崎 友子
Audiology Japan 65:247-252,2022 - 当院における先天性サイトメガロウイルス感染症難聴児の検討
江崎 友子
Audiology Japan 65:161-165,2022 - 新生児聴覚スクリーニング後精査目的で受診した0歳児の検討
江崎 友子
Audiology Japan 62(1):81-87 2019