診療内容
当科では言語聴覚科と連携をとり、乳幼児の難聴の早期診断、介入(補聴)を行っています。補聴器の適合、人工内耳手術の適応判断、術後のハビリテーションを行う体制をとっています。人工内耳装用児が通園している園を対象にした勉強会や人工内耳装用者とその保護者の意見交換を行う勉強会を定期的に開催しています。
- 外来 「きこえと言葉の外来」では、きこえ、構音の問題があるお子さんを対象に診療をしています。経験を積んだ言語聴覚士と様々な検査機器の導入により、他院での検査が難しい新生児、幼少児、重複障害児などに対しても、児の状態にあわせた聴力評価ができる体制を整えています。聴力の正確な評価と補聴の要否、手段の検討を行い、言語力の向上を目指して、聾学校や通園施設などの教育機関と連携をとりながら定期的な診察を行っています。「一般外来」では、一般の診療所で治療に難渋する治療抵抗児や重複障害児を中心に、耳鼻咽喉科疾患について診察、加療を行っています。
- 手術 火、木曜の午後に全身麻酔下手術を行っています。主要な手術は、鼓膜換気チューブ留置術、口蓋扁桃摘出術、アデノイド切除術、鼓室形成術、人工内耳埋め込み術、異物摘出術です。リスクを有する児の咽頭(アデノイド、口蓋扁桃)手術は、麻酔科、救急科と連携した周術期の体制を取っています。
誌上発表
気導補聴器が使えない伝音難聴、混合性難聴の治療についてー軟骨伝導補聴器の立場からー
耳診療の論点-異なる立場の対話とディベート- . JOHNS. 2024.3.
一側性難聴
見逃さない!子どものみみ・はな・のど外来診療. ENTONI. 2023.5.
学童期における軟骨伝導補聴器
Audiology Japan(65). 247-252. 2022.