エコーガイド下血管穿刺について
なぜ、エコーガイド下末梢血管穿刺が必要か?
小児の末梢血管確保は難しく、以前の成功率はそれほど高くありませんでした。心臓血管外科手術の麻酔となると、何人もの麻酔科医が末梢血管確保をトライし、何とか規定の血管確保が成功するといった具合でした。しかし、数年前からエコーガイド下血管確保の技術が中心静脈のみならず、末梢血管にも広がり、小児の血管確保が安全、確実に行えるようになって来ました。
当院の取り組み
エコーガイド下血管確保のトレーニングを行うために、3段階でのシミュレーション教育を行っています。成人用の末梢血管確保シミュレータ(超音波下穿刺トレーニングパッドⓇ)、小児末梢血管シミュレータ2種類(UGP-GELⓇ、Blue Strawberry(当センター麻酔科医が開発))を使用し、段階的にトレーニングを行います。エコープローブから超音波ビームが放たれる部位までの距離と血管の深さから、穿刺角度をイメージし、確実な血管前壁の穿刺のトレーニングを行います。血管前壁をすべらないような針さばきも重要です。実戦におけるエコーガイド下末梢血管確保の機会も豊富で、早期に上達することができます。
お勧めの穿刺手順(LiSA 2018年 9月号 「快人解説」に掲載)
Blue Strawberry
最後に
エコーガイド下末梢血管穿刺は、正しいトレーニングを積めば、誰でも習得することができます。当センターでの研修で、小児末梢血管確保のエキスパートになりましょう!