あいち小児保健医療総合センター Aichi Children's Health and Medical Center



科の診療イメージ

診療内容

小児整形外科は非常に広い範囲に及んでいます。首から下の運動器官(骨、関節、筋肉、靭帯など)すべてが対象になります。大きく分けると先天的な疾患(生まれつきの病気)と外傷(骨折脱臼)を含めた後天的な疾患(生まれてから生ずる病気)にわけられます。基本的にはそのすべてに対応しますが、スタッフ数の関係から特殊領域である脊椎外科(側彎症など)、肘、手の外科などは他施設からその分野の専門の先生に応援をお願いし外来を行っています。

主な対象疾患

股関節疾患
乳幼児股関節脱臼、ペルテス病、大腿骨頭すべり症など
下肢・足部疾患
先天性内反足、O、X脚、外反偏平足、麻痺性足部変形、歩容異常など
脚長不等、変形
片側肥大/萎縮症、外傷後遺症、くる病などの代謝性疾患、先天奇形症候群など
上肢疾患
肩肘手の先天性疾患、スポーツ障害など
筋、神経疾患
脳性麻痺、二分脊椎、筋ジストロフィーなど
外傷
骨折、脱臼、骨折後の変形など
炎症性疾患
化膿性関節炎/骨髄炎、単純性関節炎、若年性特発性関節炎など
脊椎疾患
側彎症、椎間板ヘルニア、脊椎分離症など
斜頚
筋性斜頚、炎症性斜頚など
骨系統疾患
骨形成不全症、軟骨無形成症など
その他
膠原病、血友病性関節障害、小児の良性骨軟部腫瘍など

整形外科からのお知らせ

  • 2020年1月より、日本小児整形外科学会疾患登録(JPOAレジストリー)が始まります。対象疾患は股関節脱臼、大腿骨頭すべり症、先天性内反足、ペルテス病、筋性斜頚、先天性下腿骨偽関節、先天性垂直距骨の7つです。詳細については、担当医が説明をいたします。ご協力の程よろしくお願い申し上げます。

イベント情報

現在予定されているイベントはございません。

診療理念

子どもが本来持っている自然改善能力を十分理解し、成長が終了する成人期の状況を見据えて、常に長期の治療戦略を立てながら、日々の治療を行なっています。整形外科疾患は適切な時期の適切な手術が必要なことも多いですが、常にそれに代わりうる保存的な治療法がないかも考えながら治療を行なっています。また、治療や検査を行うにあたり、常に子どもたちの視線にたって対応するようにスタッフ一同努力しています。

当科の特徴

当科で治療される事が多い疾患とその治療法を説明します。

股関節疾患
  1. 先天性股関節脱臼(PDFファイル:185KB)
  2. ペルテス病(PDFファイル:120KB)
  3. 大腿骨頭すべり症(PDFファイル:68KB)
  4. 単純性、化膿性股関節炎(工事中)
膝疾患
  1. O脚、X脚(PDFファイル:72KB)
足疾患
  1. 先天性内反足(PDFファイル:87KB)
  2. 小児外反偏平足(工事中)
  3. 麻痺性足部変形(工事中)
創外固定器を利用した骨延長、変形矯正
  1. 脚長不等(工事中)
  2. 骨系統疾患に伴う低身長(工事中)
  3. 変形矯正(工事中)
斜頚
  1. 筋性斜頚(工事中)

特殊医療機器

超音波診断装置
乳児、幼児の股関節疾患、軟部腫瘍などの診断に利用します。特に新生児期、乳児期の先天性股 関節脱臼の診断では放射線被爆が危惧されるX線撮影は原則として行なっていません。
MRI装置
撮像時間が早く、子どもの負担が少ない最新式のMRI装置にて、脊椎、関節疾患に対応しています。
CT装置
骨の3次元構成は関節や脊椎の変形形態の把握に有用です。
創外固定器(骨延長器)
最近の整形外科の進歩である仮骨延長法により、上肢や下肢の長さの違いや変形を創外固 定器(骨延長器)を用い正確に骨長を調整したり、変形も矯正できるようになってきました。当センターでは代表的な骨延長器械を 豊富にそろえさまざまな疾患に対応しております。
歩行分析装置
リハビリテーション部門と協力して三次元歩行分析を行なっています。

その他

小児整形外科と切り離せない分野として、小児リハビリテーション(ハビリテーション)と義肢装具があります。当センターで理学療法士2名、作業療法士2名にて外来、入院の子どもたちの評価、訓練を行なっています。また小児専門の義 肢装具士が外来日に常駐し、装具、義足、車椅子などの製作、修理などに対応しております。

手術に当たっては、子どもたちとご家族のメンタルケアーのため、オペラチャンツアーを行い、手術前の身体的、精神的なプレパレーションに配慮しています。

育成医療指定病院として、入院費の公的補助を行ない、御家族の経済的な負担が最小限となるようにしています。

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